書作品の作り方(表現)  関西書道専門学校編
 

表現とは自分の意・思を筆鋒に託して紙に定着させるこです
端的に言うと、「何を、どう書くか」です

これを友人の新築祝に半切軸を書くという想定で解説したいと思います

先方が語句や書体を指定する場合は少なく、「おまかせ」が多いので、
自由に書けるという条件で手順を列挙します


手順1  どんな雰囲気に仕上げるかイメージする

手順2  参考法帖を選定する(書体・書風の決定)

手順3  臨書作品を書く
     

      ①字数の決定
    
      ②文房三宝の検討

        ○筆鋒の剛柔 ○大小、長短 ○紙のにじみの程度
        ○紙の色  ○墨色  ○濃淡

      ③全体の構成と個々の字形(章法の各要素)

        ○中心を通す  ○潤渇  ○文字の大小 
        ○余白(天地左右・字間・字中)  ○起承転結を盛り込む

      ④筆に仕事をさせる
 
       ○線質の色々・・・線質は筆の働かせ方で千変万化する
       
          軟硬・強弱・深浅・明暗・温冷・剛柔・澄濁・粘りともろさ
          厚薄・厳優・暢縮など様々な線が引ける技術があればイメージの再現が容易

       ○運筆のリズムと気持ちの流れ
          
          緩急・遅速・意連

(例)
 ここで 手順3 の臨書作品を実際に書いてみましょう

 

手順4  選文をする
     
 
○よい詩文を探すことが良い作品をつくる近道で、詩文の意味と表現のしやすい
          二大条件をクリアすることが大事です

手順5  集字をする
     
 
①集字をする方法
          ②集字をしないで自分の記憶に頼る方法

手順6  倣書創作をする
      
○手順3で自分の書いた臨書作品を雰囲気手本として書く
 
       ~倣書創作のチェックポイント~
      
         ①意前筆後(何をどう書くか決めて筆を執る)
         ②白を生かす(計白当黒)
         ③墨気(切ったら血が出る)
         ④気満(気持ちの流れと展開)

手順4~6をみてみましょう

 

臨書作品と倣書創作の作品を並べてみてみましょう
右は「~臨」となっているので臨書作品  左は「~書」と奈ているので創作作品

2つの作品を並べて雰囲気が良く似ていればイメージに近づけたと言ってよいのではないでしょうか


 


いかがでしょうか?
学生たちは取り組んでおります

創作作品のイメージを考えて臨書をすると目的意識がはっきりとし、方法や量など臨書観が
変わると思います

しかし、これはあくまで手順の基本です
作品のよさはもちろんこれだけでよくなるわけではありません
書く人の性別・年齢・生き方・個性すべてが表現されることが最終的な目的となり
終わりのないもので、一生をかけて勉強し、取り組むべき課題と言えるかもしれませんね